現場監督というのは、現場の「管理者」です。そして、
建設会社に雇用されていますので、当然建設会社の立場で考える人達です。
この管理者の仕事は現場に沢山係わる人間(大工・職人・業者)の手配や工事を順調に進めるための段取りをするといった内容です。
それに対して「工事監理者」というのは、建築主に成り代わり、あくまで建築主の立場で物事を判断し、工事を監理します。
そして確認申請には、建築士の有資格者が工事監理者として記名捺印しなければなりません。
工事が始まると、設計者は契約書や図面通り、正しく施工されているかどうかを、定期的に現場で確認します。掘削時の地盤の状況、鉄筋コンクリート部分の配筋、床下や天井内の設備配管など、工事の進行によって隠されてしまう部分は、特に施工時にしっかり検査をします。
工事が進行中でも、施主から設計内容の変更の要望があった場合は、工事状況を確認して出来る限り対応します。変更部分の図面を追加作成し、工期や予算の変更についても明確にした上で進めていきます
フローリング、クロス、建具、枠等の仕上材、照明器具、システムキッチン、洗面化粧台等々これら全ての要素を施主と打合せしながら決定していきます。
工事中は定期的に監理を行っていますが、竣工時にあらためて、施主、設計者、施工者の3者立会のうえ全体の検査を行い、不具合な箇所があれば施工者に指示して完全な状態にします。
施工業者から施主への引渡しと機器使用方法の説明に立会います。
工事竣工で、終わりではありません。 いざ建物を使用し始めてからも、不具合や、メンテについても相談にのります。 家も人間も成長していきます。
最近はハウスメーカーの設計施工住宅も、第3者の建築士による現場監理を依頼されるケースが増えてきています。